Let’s play Kawaii dress-up with Daz Studio, and explain how to make a Kawaii image.

Daz Studio Dazフィギュアを3Dプリントする その2(応用編)

その1に引き続き、今回はBlenderでの操作説明が中心となります。
まずはBlenderをインストールしておきましょう。「Dazフィギュアを3Dプリントする その1」を参照してください。

Blender.orgのHP

印刷を成功させるために~Blenderでの操作ポイント

  1. Blenderで行う操作は次の3点です。
    • フィギュアのサイズを3Dプリントに適したサイズに変更する
        →Curaで開いた際に、10センチ位の背丈のモデルになるようにします
    • サイズ変更の後に、フィギュアや髪、服などのメッシュに厚みをつける
        →適当な厚みがないと、印刷の際に間違いなく失敗します
    • 隙間のない閉じた3Dデータになっていることを確認する
        →大きな隙間(メッシュが閉じていない部分)があると、印刷の際に失敗します

フィギュアを適当なサイズにする

3Dプリンタで印刷するファイル形式にするために、最後にCuraというアプリケーションで調整しますが、このCuraで3Dデータを開くとフィギュアのサイズが1/100に縮小されます。(私の環境下では)
もしかしたら、Curaの設定がそうなっているだけなのかもしれませんが、今のところ Cura にそういった設定があり調整できるのかは不明です。

そこでBlender側で、フィギュアサイズを100倍にしておくという操作をしておきましょう。
つまりフィギュアを10センチの高さにしたいなら、フィギュアの伸長を100倍×10センチ=10メートルにするということです。

まず最初に赤丸の部分を開いてください。ここにサイズに関する設定項目が並んで表示されます。

寸法のところに読み込んだフィギュアのサイズが表示されていますが、これではフィギュアサイズ42センチなので、Curaに読み込んだ時に4.2ミリのフィギュアになってしまいます。とすると、30倍のサイズにすれば、30×0.42メートル=12.6メートルのフィギュアになります。12.6メートルのフィギュアが1/100になりますので、約12センチの高さのフィギュアが印刷できるわけです。

矢印の部分がスケールです。ここに30というサイズをXYZそれぞれ入力すれば、12.6メートルのフィギュアが出来上がります。

XYZそれぞれに30を入力します。
髪、ボディ、服、台座とすべての部分を30倍します。
ミスタイプを防ぐために、位置と回転にはカギをかけておきます。

画像のように巨大な足となりました。

赤く囲んだ部分にあるアイコンで位置と(表示の)大きさを調整します。

ナビゲーションのYをクリックして、ビューを替えます。

さて、寸法にはZ(高さ)101メートルとありますが、フィギュアの背景の方眼線(正方形の一辺が1メートル)を見ると、10メートル超になっていることがわかりますので、これでOKです。

フィギュアに厚みを付ける

厚みをつけるために、モディファイアーを追加します。

モディファイアとは

オブジェクトのメッシュ構造に手を入れずに、様々な装飾を施すための機能です。
ここではメッシュ(ポリゴン)を編集しないで、メッシュに厚みを付けていきます。

厚みをつけるモディファイアは「ソリッド化」です。
モディファイアからソリッド化を選択します。

まず、丸印のアイコンをクリックします。

モディファイアを追加をクリックすると、ダイアログが現れるので、生成の列のソリッド化を選択します。

すると下記のようにソリッド化の詳細設定ウインドウが開きます。
選択されている部分がソリッド化されます。ここではフィギュア本体が選択されています。

幅に0.02mを入力します。2センチの厚みが、実際には2ミリの厚みになります。
1.5ミリ以上ぐらい厚みがないと、プリントが正常にできません。
ソリッド化で厚みをつけると、フィギュアが太るので、微妙に値を調整しましょう。

なお、オフセットは-1にしておいてください。-1では、法線より内側に厚みを付けていきます。理論的には太らないはずですが、実際には太ったように表示されます。

以上の操作を、フィギュアのすべての部分に適用します。

上図と比べると、フィギュアが太っていることがわかる。
(実際に印刷してみるとそれほどではない)

全ての部分に厚みがつき、バランスがよいことを確認してください。

確認ができたら、適用します。
フィギュアのすべての部分に適用してください。

メッシュに穴がないか確認する。

丸印をドラッグして、動画のようにフィギュアの向きを変えて、メッシュに穴がないか確認してください。

拡大して下から見ると、鼻の穴にメッシュのない部分があるのですが、今回は小さな穴なので印刷に支障がないとみてそのまま印刷にかけます。

STLファイルに書き出す

それではCuraで開くことが出来るSTLファイルでエクスポートを行います。

エクスポートボタンを押します。

管理人のコメント

今回はBlenderをだいぶ使ってみました。
でも、編集モードにして、実際にメッシュをいじったわけではありませんので、オブジェクトモードでBlenderの一部分を使ってみただけです。

よく言えば、非常にお手軽にBlenderを使って、3Dプリンタで印刷できるように整えたということになります。
このブログの目的が、簡単に短時間に操作をして、目的物を作ることにありますので、まあよしとしましょう。

次回、その3ではいよいよCuraを使って最終形式のファイルを書き出し、3Dプリンタで出力するところまでいきます。お楽しみに!