Let’s play Kawaii dress-up with Daz Studio, and explain how to make a Kawaii image.

生成系AIの利用~Adobe Firefly(Beta)で服と背景を生成する

Dazフィギュアを利用した、日本人的な美しい人物造形作りを紹介するこのサイト。
もはや画像生成系AIツールを利用していかなければ、レガシーなサイトになってしまうというところまで来てしまいました。
前回予言したように、単にDazやVaMの使い方やキャラクターの紹介をするだけでは、記事に新奇味もしなくなってきたので、今回からはAIとの連携を模索していきたいと思います。

そこで今回は、一番安全性の高い、AdobeのFireFlyとVaMを連携させて、人物はVaMのキャラクターそのもの、その着ている服装と人物の背景をVaMで作ったよりクオリティーを高くしていきたいと思います。

Adobe Firefly(Beta版)とは

あのPhotoshopで有名なAdobe社が満を持して(というよりはちょっと遅れてしまって)世に送り出したのがFireflyです。やがてPhotoshopに搭載するAI機能をとりあえずWeb上から使えるようにしたのが、Fireflyのベータ版。Adobe社の製品をサブスクで購入している人ならだれでも登録して、Web上から使えるようになります。(2023年6月現在)

Fireflyの特徴
 とにかく著作権保護が万全です。AIをトレーニングする画像はAdobeStockの画像やオープンライセンスのコンテンツしか使われていないので、「〇〇風の画像」のようなプロンプトを入れても、著作権を侵すような画像が生成されることはありません。

Fireflyにはいくつかの機能があるのですが、ここではGenerative Fillと呼ばれるもと画像からブラシでこすった部分の画像をAIで生成していく機能を使って、VaMの美しいキャラクターの服と背景だけを変えてみましょう。残念ながら、Fireflyで一からDazやVaMで販売されているようなキャラクターを制作することは現段階では不可能です。

Generative Fill

まずはVaMのスクリーンショット機能で、もと絵を撮影します。
図矢印のカメラアイコンを使って、フィギュアの画像ファイルを作成します。長方形の中身をクリックすることにより、画像が作成されます。
作成された画像は、VaMフォルダの中のSaves/Screenshotsの中に保存されます。
人物Atomは裸でもよいのですが、ここでは下着を着せておきます。

以下のように撮影されました。

さてここでFireflyを開きます。

https://firefly.adobe.com/

図はライセンスを確認してログインしたホーム画面です。
私はPhotoshopユーザなので、すぐに登録することができました。
今回はGenerative Fillの機能を使います。クリックしてください。

Upload Imageボタンを押して、もと絵をアップロードします。

先ほどVaMで作った画像を開きます。

さて、ここからは服をAIに生成してもらいます。
そのためにブラシで服を着ていると思われるエリアを消していきます。
ブラシは白い丸で表示されているので、Settingアイコンをクリックしてもう少し小さなブラシに変えてください。

スライドさせてブラシサイズを変えます。

図のようにブラシで新しい服を生成するエリアをこすっていきます。
この時、どのような服を着せるのかを決めておきましょう。
今回は、アンナミラーズの制服のような服を着せたかったので、図のようにブラシでもと画像を消しました。

ChatGPTにアンナミラーズ風の服のプロンプトを考えさせる

生成系AIはプロンプトが命と言われます。
単に「アンナミラーズ風の服を着せて」と命令するよりは、アンナミラーズ風の服が具体的にどのような形状で何色なのかをプロンプトで命令してあげないと、生成系AIはおかしな服を生成します。そこでChatGPTに服の具体的な形状をかんがえてもらおうというわけです。

以下の生成結果を参考にしてください。Fireflyは英文でプロンプトを入れる必要があるので、最後に英文にしてもらっています。

ではFireflyのプロンプト欄に英文をコピペします。
生成ボタンを押します。

しばらく時間をかけて画像を生成します。
いくつか候補が現れますので、もっともそれらしいものを選んでください。

今回は下記を選びました。
なんとなくそれっぽいのですが、実際はChatGPTの段階でもっと具体的に指定すれば、さらにアンナミラーズ風の制服になると思います。
Keepボタンを押して変更を確定します。

次は背景を変えてみます。
backgroundボタンを押すと、一挙に背景が消えます。
Photoshopで地道に切り抜きをやった人ならAI技術がどれだけフォトレタッチを進歩させたかがわかるはずです。

次にChatGPTに背景の描写を作ってもらいます。
こちらも最後は英文にしてもらいます。

ではプロンプト欄に英文をコピペしてください。

こちらもいくつかの候補が表示されるので、一番よいものをクリックして選んでください。
最後にDownloadボタンを押して、出来上がった画像を保存します。

管理人のコメント

どうですか?
素晴らしいクオリティの画像が完成しました。

今回の作業はDazやVaMのよいところと、Fireflyのよいところの合わせ技となっています。
3Dモデルとしての人物キャラクターは、DazやVaMに勝りようがありません。どんなに生成系AIが優れていても作り出す人物キャラクターは2Dです。
しかし、Fireflyは、Dazストアで売っていない服、背景、あるいはVaMHubで見つけられない服や背景を一瞬のうちに生成してしまいます。
つまり補いあってよりよいものを作り出すことができるのです。
服の3Dモデルを作ることは並大抵の作業量ではありません。その気になれば、Marvelous Designerのようなアプリケーションで作成することもできますが、とても時間がかかります。
生成系AIはまさしく革命的なのです。
今回は、元モデルを改変してもいないし、生成した服や背景は著作権に配慮したFireflyが作り出したものなので、合法的な範囲内での画像制作です。
こうした配慮が生成系AIで画像を作るときは必須といえるでしょう。