Let’s play Kawaii dress-up with Daz Studio, and explain how to make a Kawaii image.

Daz Studio Dazフィギュアを3Dプリントする(応用編)

3Dプリンタの値段が随分と下がってきています。こうなると、Dazで作ったフィギュアを3Dプリントできないものかと誰でも考えちゃいますよね。
まず、Daz的にはそういうことをしていいのかしらと考えました。Dazの利用規約をEULAと言いますが、3Dプリントについては次のように書いてあります。

The creation of three-dimensional physical representations (3D-print, molded copy, CNC-routed copy, and the like) of Content or any three-dimensional art derived from the Content is permitted only for personal, non-commercial use by the User. Additionally, the user may not grant other entities or individuals the right to produce such physical representations of the Content except for the sole purpose of providing the print to the User for their personal use.
Some Content offers User the ability to purchase an add-on license for Commercial 3D Printing. The additional rights granted to User for a specific piece of Content due to the purchase of such an add-on license is outlined in the 5.0 Addendum to this Agreement.

要約すると、私的利用の場合のみ3Dプリントしてよい、一部のコンテンツは商用3Dプリンティングのための追加ライセンスを購入することができる、と書いてあります。

そこで今回は、私的利用のために3Dプリントの実験をしてみることとしました。

3Dプリンタは、とても利用者の多い、激安かつ印刷品質に定評のある「ANYCUBIC MEGA-S」を使用します。

Daz Studioだけでは印刷できるデータにならないので、Blenderにデータを持っていって、多少加工をします。(その2で解説します。)

Blender.orgのHP

最後に「Ultimaker Cura」というアプリを使い、3Dプリンタ用のデータ(gcode)を作成します。(その3で解説)

CuraのHP

フィギュアの3Dプリントのポイントは

  1. Daz Studio(OBJファイル書き出し)→Blender(STLファイル書き出し)→Cura(Gcodeファイル書き出し)という流れになります。
  2. Blenderで行う操作は次の3点です。
    • フィギュアのサイズを3Dプリントに適したサイズに変更する
    • サイズ変更の後に、フィギュアや髪、服などのメッシュに厚みをつける
    • 隙間のない閉じた3Dデータになっていることを確認する
  3. Curaで最終的な3Dデータの調整をし、サポート材の設定をして、3DプリンタMega-Sの標準ファイル形式gcodeに変換をする。

DazからOBJファイルを書き出す

今回はGenesis8ベースのフィギュアAyaちゃんを使ってみます。G8はものすごい数のメッシュから出来ています。Blenderで三角形のメッシュの数を数えたら億単位でメッシュがありました。
こんな天文的な数のメッシュでもCuraは読み込めたので、プリントできると見込みました。

では普通にフィギュアに服を着せて、ヘアを被せて、ポーズを付けてみます。

次にプリミティブを作成し、フィギュアの台座を制作します。

プリミティブとは

  • Daz Studioに唯一付いているモデリング機能です。
  • 簡単な立方体を作成することができます。

円柱のプリミティブを作成します。
丸印で印をつけたプリミティブアイコンをクリックして、ダイアログを出します。
円柱を選択し、Acceptをクリックします。

円柱の長さを短くし、位置を微調整します。
Yscaleをマイナス方向にスライドし、円柱を台座にふさわしいサイズにします。

XTrasrationをスライドし、フィギュアが真ん中にくるようにします。

では、Blenderで開けるように、OBJ形式でエキスポートしましょう。

OBJファイル形式とは

  • 3Dジオメトリ(頂点の位置、各ポリゴンを形作る面、テクスチャ頂点などの情報)のみを表現する単純なデータ形式。

ファイルメニューからエキスポートを選択します。

ファイルの種類でobjを選びます。適当なファイル名をつけて、適当な場所に書き出してください。

ダイアログボックスではToのところで、Blenderを選んでください。

Blenderでインポートする

Blenderをあらかじめインストールしておいてください。
適当な場所をクリックして新規ファイルを開きます。

あらかじめ用意されている、プリミティブ、カメラ、照明を削除します。
物体をクリックして、黄色い線が枠に沿って出てきたら選択されている証拠です。
物体を右クリックして削除を選んだだけで削除は完了です。

小さくてわかりにくいですが、照明も使わないので削除します。

それではフィギュアをインポートします。
ファイルメニューからインポート、objと選びます。

先ほど保存したファイルを選び、インポートボタンを押します。

Dazで作成したフィギュアがBlender上に読み込まれました。
なんとDazのY軸がBlenderではX軸なので、横に寝ころんでしまっています。
そこでX軸をすべて0にして、フィギュアを立てましょう。
フィギュアは、台座、服(アッパーとボトム)、髪、フィギュア、睫毛のまとまりとして読み込まれているので、睫毛以外はすべてX軸を0にしてください。

まず台座が立ちました。

睫毛は右クリックで選択し、削除します。
細かい部分の印刷は不可能なので、削除してしまいます。

以上で準備完了です。
ここからは、フィギュアを3Dプリンタで印刷可能な形に成形していきます。
①でアップに、②でフィギュアの見える位置を調整できますので、一番正面にもってきておいてください。
この先はその2で解説します。

管理人のコメント

今回はBlenderについてコメントしておきます。

Daz Studioには複雑なモデリングの機能が付いていません。そこでBlenderに持っていくとDazのデータを細かく調整できるわけです。
今回は3Dプリンタ用なので大雑把に調整できればよいわけです。そこで、obj形式でエキスポートし、Blenderでインポートしました。
美しい形状に微調整したい場合は、Daz to Blender Bridgeでエキスポートします。

Blenderを実際に使ってみてよいところは、とても動作が軽いところです。ものすごい数のメッシュを操作しているのに、思った以上にサクサクと動きます。PC環境にもよると思いますが。

これだけのアプリケーションが無料なのですから、本当に良い時代です。
Dazの3Dデータは個人利用のみが原則なので、注意しましょう。