Daz Studioで絵を作ると、なんとなくアメリカンな感じになっちゃうなとお悩みの方、いませんか。
どうしてもベースフィギュアのGenesis8自体が、骨格、体型、顔かたちがラテン系に設定されているので、顔が日本人になったと思ってもちょっとポーズを変えたりすると、アメリカンに逆戻りになったりするんですねえ。
抜本的な解決ではないかもしれませんが、背景を日本のHDRI画像にすることにより、それを防ぐことができます。
でもDazとかBlender用の日本の景観のHDRI画像ってほとんど見かけないんですよね。
そこでBeutiful3DではInsta360で 日本の景観のHDRI画像を作成しています。
今日は Insta360で360度HDRファイルを作成する方法を解説したDazの商品をご紹介します。
HDRIって何ですか?
- デジカメのオートブランケットという機能を使って、明るさの異なる画像を撮影し、最も暗い写真、普通の露出の写真、最も明るい写真を合成して作り出した、現実世界に近い輝度情報を持つ画像( High Dynamic Range Image)のことです。
- Daz Studioのような3DCGを作成するソフトで使う場合、360度画像のHDRIを使います。HDRIは(よい条件で撮影したものほど)現実世界に近い輝度情報を持っているので、そこに配置したフィギュアは照明のような背景画像の影響を受けて、リアルに背景と馴染みます。たとえばHDRIに日向と日陰の両方が映っているとしたら、日向にフィギュアを置くと実際にフィギュアに陽が当たったようになりますし、日陰に置くと、全体に影がかかったように暗く表示されます。
- 360度画像のHDRIは背景を360度ぐるぐると回して、どの場所にでもフィギュアを配置できます。フィギュアを正面から捉えればフィギュアの背景の部分が表示され、フィギュアを背中から捉えれば、フィギュアの正面の景色が表示されます。2D画像と違って奥行きが感じられるので、とてもリアルな表現をすることが可能になります。
- HDRIは拡張子が.hdrと表示されたものです。この画像を開くことが出来る代表的ソフトはAdobeのPhotoshopです。もしあなたのパソコンにPhotoshopがインストールされていれば、HDRIを開いて、どんな画像なのか見てみることができます。もちろんフォトレタッチすることも可能です。
単純な比較
HDR背景を、
Poly Haven様からダウンロードさせていただいたものと、Insta360で撮影した日本の景観とで比較してみましょう。
ちなみにPoly Haven様とは、旧名HDRI Haven、HDRファイルを無料でDLできる神サイトです。
こちらはヨーロッパの街角に佇む女子高生。うーん、修学旅行みたい。
こちらはInsta360で撮影した原宿駅前。やっぱり日本ですよね。
残念ながらPoly Heven様には日本の街角の景観はないので、やはり自分で撮影するしかありません。
Dream Light様の動画で学習する
Daz ShopのBenderさんにDream Light様がいらっしゃいます。この方がInsta360で作るHDR画像について詳細な説明ビデオを販売しています。
商品名は、「How To Create Iray HDRI Maps Using Insta 360 One X」です。
この商品には6本の動画が含まれています。6本すべて見れば、あなたもInsta360で360度HDR画像が作成できるようになりますよというものですが、もちろん全編英語でお話しが進みます。
でも大丈夫!
英語がわからなくても画面があるので、画面通りにやれば私も習得することができました。何度もビデオを一時停止にして画面をメモしたりしましたけれど(汗)。
ビデオには著作権があるので、ここではもちろん内容は説明できません。
HDRIを作成するために必要なアプリとカメラだけは、以下に記します。
- カメラ Insta360
- 三脚(しっかりしたもの)
- アプリ Insta360 Studio 2021
- アプリ Adobe Photoshop2021
- アプリ Photomatix Pro 6.2 (なくてもできるが、あると便利)
Insta360ってどんなカメラなの?
正式にはInsta360 ONE X2です。
すごく簡単に言うと、360度画像が動画でも静止画でも撮れるすごく便利で価格破壊的なカメラ。
一番の特徴は、アプリがすぐれていることです。HDR画像を撮るためにはブランケット撮影という機能が必要ですが、それにも対応しています。
携帯のアプリから撮影すると、しっかりとブランケット撮影のための機能が付いています。
アプリには二つあって、カメラ本体を制御するためにスマホにインストールするアプリと、撮影した動画や静止画を読み込むパソコン用のアプリです。
私がすごいと思うのは、 カメラ本体を制御するスマホ用のアプリで、ブランケット撮影をした後にこのアプリでHDRIを作成できてしまうことです。ブランケット撮影というのはカンタンに言うと、露出過度の画像、適正露出画像、露出が低い画像の3つの画像を瞬間的に3枚撮影することです。この3つをマージすると輝度情報が豊富なHDR画像が作成できるのですが、なんとスマホのアプリでマージしたHDR画像(Jpg形式)を作成してくれるのです。
よってそれをPhotoshopに読み込み、Radienceと呼ばれるHDR形式に変換すれば、Dazで読み込む形にすることができます。
管理人のコメント
HDRIを自分で作ることができるようになると表現の幅がとても広がります。
そのための第一歩として、まず今回紹介したDream Light様のビデオを購入して勉強してみてください。
実際に私は、Insta360を使ったブランケット画像を理解するために、露出とかシャッタースピードとかISOとか写真撮影の基礎をまず学びなおしました。次に Insta360 の操作に習熟し、撮影の仕方のコツをつかむのにちょっと時間がかかりました。
次に撮影した画像を調整するのですが、以下のページで詳しく勉強しました。
HDRの作り方 Photomatix Pro パラメータを大公開! 撮影からHDR合成まで
Photoshopでは、主に映り込んだ人物や商標を消したりしています。そして32BitのHDR画像に変換して完成となります。
ちょっとめんどくさいなという方は私のショップをのぞいてみてください。順次さまざまな日本の景観の背景画像を増やしていきたいと思います。