Dazフィギュアを利用した、Unityベースのアプリケーション「Vart A Mate」の利用方法を解説するコーナーのその5です。
その4までで、フィギュア関連は一通り、操作できるようになったかと思います。
そこで今回は、フィギュアの背景を読み込む方法を解説してみましょう。
DazStudioで道具や背景の3DモデルはPropsと呼びました。VaMは基本的にUnityベースなので、DazのPropsは、アセットということになります。そして、VaMではUnityのアセットを読み込んでくるので、道具や背景の3Dモデルは、Custom Unity Asett(CUA)と呼びます。
DazのPropsは基本的にUnityに持っていくことができます。そのUnityに持っていったProps(アセット)は、さらにVaMのCUA機能を使ってVaMに持ってくることができるわけです。これはとても便利です。
しかしそんなことをしなくても、VaM Hubにはたくさんのアセットが無料でアップロードされています。これらを配布者の使用条件を守ったうえでありがたく使わせていただきましょう。
ちなみに、DazのPropsで販売されているものについては、3Dモデルの形でUnityやVaMに持っていったらそれは違法行為です。Optional License Add-Onsを購入する必要がありますので、注意しましょう。
ではVaM HubのPropsを見てみましょう。
今回はまず、ちょっとしゃれた照明をフィギュアの横に配してみましょう。
Downloadボタンを押して、varファイルをAAddonPackagesフォルダの中に保存しましょう。
「FloorLamps 3」は、Norm様の作成したフリーのCUAです。Norm様はとても洒落たCUAをたくさんVaM Hubで公開されています。
Custon Unity Asetts(CUA)を追加する
今回も単純にお好みの人物Atomを読み込んで服を着せておいてください。
Uキーを押して、メニューを表示します。赤い〇がついている、人がひとりのアイコンをクリックしてください。
デフォルトで、Scene Add Atomのタブが選択されていると思います。
Misc(その他)をクリックし、右側に表示された中にある、Custom Unity Asettsを選択し、Add Atomボタンをクリックします。これで、画面の中にある3DモデルにCUAを加えることができるようになります。
次に「Select」タブを選択し、右に出てきたAtom(3Dモデル)の一覧から、Custom Unity Assetsを選択します。さらに右側のControlからContorlを選択します。
このCUAのControlは、CUAのコントローラのことを意味しています。
コントローラというのは、画面に配置する3Dモデルを定義するコントローラと理解しておきましょう。
CUAのコントローラが出現しました。
右側のタブでAssetを選択します。
これでようやっと、Assetファイルが選択できるようになりました。Select Fileをクリックして、DLしてきたCUAを選択します。
事前にAddonPackagesフォルダの中に入れておいた、Norm Floor Lampsのフォルダを探して選択し、アイコンをクリックしてランプをCUAとしてVaMの中に読み込みます。
これだけではまだランプは読み込まれません。なぜなら一つのVarファイルの中に、たくさんの3Dモデルがあるからです。
その候補がすべてAssetのところに表示されますので、お好みのモデルを選んでください。
ランプの中に照明があらかじめ配置されているのが、すごいです。
再び、メニューの中の人ひとりアイコンをクリックして、Selectタブで、こんどはWindow Cameraのコントローラを選択。Window Cameraのプロパティから、Pluginsを選択し、Eosin様の「Video Renderer for 3D VR180, VR360 and Flat 2D & Audio + BVH Animation Recorder v15」をプラグインに加えてください。
この使い方は、その2で詳しく説明しています。
Video Renderの詳細で設定をしたら、F9キーで静止画を撮ってみましょう。
ここでは下記のように撮影してみました。
背景セットとなる3Dモデルを読み込む
先ほどの手順と同じようにCustom Unity Assetを作り、Custom Unity Assetのコントローラを開き、Assetタブを開いたら、Selectファイルをクリックします。
今回はE-Girl roomというちょっと定番のお部屋アセットを読み込んでみましょう。
Bedroom_nightdarkerというアセットを読み込みます。
Assetの部分にアセットが読み込まれてくるまで時間がかかります。少し待つと、選択することができるようになりますので、Bedroom_nightdarkerを選択します。
すると部屋の3Dモデルが読み込まれます。
さきほどと同じように「Video Renderer for 3D VR180, VR360 and Flat 2D & Audio + BVH Animation Recorder v15」をプラグインに加え、Window Cameraの位置を調整して、撮影をしてみましょう。
Video RendererのプロパティでCam TargetをPersonにしておくと、Window Cameraを動かしても常にフィギュアを画角の中央に捉え続けるのでとても便利です。
F9キーで静止画を撮影してみました。
こんどはPose Prisetsで座っているポーズから適当なものを選んで、ポーズを付けてから、フィギュアAtomを移動させてベットに座らせてみました。
Window Cameraを動かして、F9キーで撮影したのがこの画像です。
かなりクオリティが上がりました。
アセット3Dモデルを取り巻く空や背景を配置する
本来部屋の外側には空や街並みが広がっているはずです。
これら背景をHDRIのような360度画像で読み込むにはどうすればよいのでしょうか。
背景も同じようにCustom Unity Assetで読み込みます。
同じ方法で、もうひとつ、Custom Unity Assetを追加します。
するとSelectプロパティに、Custom Unity Asset#2が表示されますので、こちらのコントローラを選択し、プロパティを開いてください。
Universe SkyというCUAを読み込みます。
これはDazでいうところのHDRIの背景、Unityでいうところのスカイアセットです。
Assetsで適当な星空を当ててみました。
どうでしょうか、部屋の窓の外に星空がかすかに見えますね。3Dモデルの部屋の外側に背景の星空が配置されていることがわかります。
同じようにカメラアングルを変えて撮影してみました。
管理人のコメント
今回は、人物フィギュアの背景にCUAと呼ばれるアセット(3Dモデル)を配置する方法を解説しました。
この方法がわかると、リアリティのある画像や動画を作成することができるようになります。
静止画ではDaz Studioのクオリティにかなわないのですが、動画になるとほぼリアルタイムにレンダリングしてくれるので、リアリティのある動画を制作することが可能です。
わたしはこのことがVaMの大きな利点だと考えています。