Let’s play Kawaii dress-up with Daz Studio, and explain how to make a Kawaii image.

Daz Studio VaMの利用4【魔法のプラグイン】(応用編)

VaM

Dazフィギュアを利用した、Unityベースのアプリケーション「Vart A Mate」の利用方法を解説するコーナーのその4です。
今回は、魔法のプラグインなどという具体性のない題名をつけてしまいました。
ではどんな魔法なのかというと、単なるポーズ(動きのない静止画)を、あたかも生きている人間のようにしてしまうプラグインを紹介したいと思います。
DazStudioでこれを実現しようとしたら、呼吸やら表情やら体の部分揺れを表現するアニメーションを作っていかなければなりません。
これをVaMでは、プラグイン一つを適用するだけで実現できてしまいます。つまり、静止して石のように動かないフィギュアが、視線を移動させたり、顔の向きを変えたり、まばたきをしたり、手足を微妙に動かしたり、呼吸につれて横隔膜や胸が揺れたりするわけです。

まず、「Plugins」(プラグイン)の復習です。プラグインは「機能を拡張するためのファイル」で、「AddonPackages」というフォルダの中に収めて使います。このフォルダはVaMのexeファイルと同じフォルダの中にあります。VaMが起動するときにプラグインファイルを読み込んで、その機能が使えるようになります。プラグインのファイルは、すべて拡張子が「.var」になっているので、覚えておきましょう。

今回扱う魔法のプラグインは「Life」です。適用はとても簡単です。

ではさっそく始めましょう。

「Life」は、VaMの大御所 MacGruber様の作成したフリーのプラグインです。

人物Atomをシーンから開く

今回は単純にお好みのLookシーンで人物Atomを読み込んでください。

シーンにはいろいろな種類がありますが、Lookとは3D空間に人物Atomと3点照明を配しただけのシーンです。開くと人物が石のように静止した状態で読み込まれます。

Auto behaveaousで生きている人間のような動きを作る

まずプラグインではなく、VaMのデフォルトの機能でまばたきや表情を付けていきましょう。
キーボードのUキーでメニューを開き、人物二人のアイコンをクリックして、メニューを表示します。
Auto behaveaousタブを開きます。

Auto Blinksにチェックを入れ、Eye contlolでPlayerを選択します。
Auto Blinksはまばたきを自動でするようにする機能です。
Eye contlolは誰に視線を移動させるかの機能です。PlayerはVRモードでのあなた自身です。

続いて、Auto Expressionsにチェックを入れると、表情が微妙につくようになります。

動画で見てみましょう。
この動画はまばたきと視線移動を確認できる動画です。

次の動画で微妙な表情の動きを確認してください。

人物Atomにプラグイン「Life」を当てる

では同じように空のプラグインを作成し、「Select File」を選択します。

こんどはプラグインタブを開き、「Add Plugin」をクリックしてプラグインを追加します。

「Select File」をクリックします。

Lifeのフォルダを選択します。

MacGruber_Life.cslistを選択します。cslistというプラグインの拡張子は、cs(プラグインを表す拡張子)をまとめたものという意味です。

Lifeの4つのプラグインがまとめて読み込まれました。

基本的に設定を変えなくても、プラグインを当てた段階で、視線や表情が動き、呼吸をしているように胸が鼓動を刻むようになります。

設定をするのは、Gazeだけです。Refarence Atomで視線を合わせたい物体を選び、Look at eye targetにチェックを入れると、その物体をフィギュアが見つめるようになります。
画像の場合は、〇で囲んだ照明に視線を合わせています。

実際に想定されるのはもうひとり人物Atomを読み込み、そのフィギュアに視線を合わせたいとか、Cameraコントロールなどに視線を合わせたいなどでしょう。
ちなみにデフォルトでは、VRモードでプレイヤーに視線を合わせています。

どのような状態になるのか、動画で確認してください。
画面を大きくして見てくださいね。

VaMの基本機能でアニメーションを作る

VaMのタブをよく読むと、Animationというタブがあるのがわかります。
人物Atomを選択した状態で、Animationタブからアニメーションを適用すると、選択した人物にアニメーションが適用されます。

ただし、デフォルトで付いているアニメーションには限りがあります。
歩行、ダンス、エクササイズなどがそれですが、このアニメーションはデフォルトでついているだけで増やせないようです。

Animation Selectionで種類を選択します。

ここではHip Hopを選択しました。

Addでアニメーションを追加します。複数のアニメーションが追加できます。アニメーションは順番に再生されます。

Activeにチェックを入れると、アニメーションの再生が始まります。
停止ボタンを押すとアニメーションがストップします。
停止した状態でResetボタンを押すと、フィギュアはTポースになります。
Clearボタンを押すと、アニメーションが取り去られます。

アニメーションを動画で見てみましょう。
このような動きの激しいアニメーションの場合、Dazでも経験があると思うのですが、服を貫通して人体の一部が露出してしまいます。
そのために、コリジョンを設定して、貫通を防止する必要があります。
その設定については別にご紹介したいと思います。

管理人のコメント

VaM4回目はカンタンな操作で静止画から動きのあるフィギュアを作成するいくつかの方法を紹介しました。
この機能を使うだけで短時間に動きのあるフィギュアアニメーションを作成することができます。
Daz Studioのアニメーションの美しさ、リアリティにはかないませんが、ほぼリアルタイムでレンダリングし動画に書き出すことができるのはVaMの優れた点です。

次回は背景や道具(Props)をどうやって読み込み配置するのかを解説します。