Dazフィギュアを利用した、Unityベースのアプリケーション「Vart A Mate」の利用方法を解説するコーナー。今回は日本人的な人物Atomにふさわしい、日本人的なファッション、お洋服をご紹介します。
ここでポイントは、VaMはアニメーションが簡単に出来てしまうので、服の破綻が起きやすいということです。特にMMDと呼ばれるダンスアニメーションを適用してダンスモーションを付けると、たちまち人体の一部が服を貫通してPoke throughと呼ばれる突き抜け現象が起きます。これはグラフィックカードやCPUの性能によるところもあるので一概には言えないのですが、VaMでは服をゆったりめに作るのが原則だと私は思っています。
そこで今回は突き抜けにも配慮した作者様をまずご紹介したいと思います。
huaQ様
VaMを起動したら一番左にあるVam Hubを選択して、アプリケーション版のVaM Hubを開きます。
VaM Hubとは…
VaMのさまざまなアイテムをDLすることができるサイトです。Free(無料)とPaid(有料)があります。
Vam HubはWeb版からもアイテムのインストールが可能ですが、アプリケーション版を使うと、ダウンロードしたとたんにシーンを開くことができて、とても便利です。
今回はClotheファイルなので、シーンにはなっていません。
そこで最初に人物Atomを開いておきましょう。
それではPat typeはフリー(無料)、CatagoryはClothing、CreatorはhuaQさんと入力して、huaQ様の作品を表示させましょう。
huaQ様はyoutubeなどで魅力的なMMD動画を多数公開されています。
そのダンスシーンに登場する衣装は、Marvelous designerで一から自作されています。
Genesis2の体型に合わせて、とてもゆったりと作っているのでMMDアニメーションの中でも、人体が服を貫通していることがとても少ないです。
本当に素晴らしい技術力だと私は思っています。
Marvelous designerとは…
映画製作現場でも使われている本格的な3D画像、アニメーション用の衣服制作ツールです。
実際に衣服を作る工程と同じように、型紙を縫い合わせて衣服を作成していきます。フィギュアの体型に合った衣服を作成することが可能です。
いつものようにDLしたら、Clothingタブを開いて、Creator FilterからhuaQさんを探し出し、huaQさんの衣装だけ表示します。
今回は赤く囲った衣服を人物Atomに当てていきます。
チェックを入れると、図のようにあらかじめ読み込んでおいた人物Atomに衣服が着せられます。
Poke Through(突き抜け)が起きないことをダンスアニメで確認してみましょう。
Animationタブを開き、ヒップホップの激しいダンスをフィギュアに当ててみます。
実際の動画で確認してみましょう。(変なダンスですみません)
だいたい腰回り、胸の辺りで突き抜けが起きるのですが、まったく起きていないです。
これは神業だと思います。
おそらくMarvelous designerで、ブレスト回り、腰回りをゆったり目にして衣服を作っていることが大きいのだと思います。
ファッションセンスも日本人的です。
以下、huaQさんの作品のショートカット集です。
Yameteouji様
Yameteouji様は日本人的なファッションセンスのClothesを多数公開されています。
私はとてもセンスがよい方だと思っています。
突き抜けが起きた時の対処
Customizeをクリックします。
Physicsタブを選びます。
赤く囲った部分、Collision RadiusとCollision Powerのスライダーを微調整すると、Poke Through(突き抜け)を防ぐことができます。
ただし、服が体の部位に対して小さすぎると、このやり方だけでは解消されません。
服の色を変える
同じく服のCustomizeをクリックします。
Preset/Customタブを開き、Select Existingを選択します。
服のフォルダを選択し、色味が表示されたらお好みのものを選びます。
服の色を変えることができるのは、作者様がこのようなマテリアルの設定をしている場合だけですので、服のフォルダを開いても何もなければそれは設定がないということです。
それではYameteouji様のお洋服を見てみましょう。
すべて突き抜けを微調整しています。
管理人のコメント
Clotheは人物Atomを引き立てる重要なファクターですね。
特に私は3DCGのおしゃれを追求しているので、お洋服が日本人的でないとどうにもしっくりときません。
正直、VaM Hubのほとんどのお洋服がセンスわるっていう感じなので、すてきなClotheを公開している作者さんがいたらすぐに目をつけておくとよいでしょう。