Let’s play Kawaii dress-up with Daz Studio, and explain how to make a Kawaii image.

Dazフィギュアを利用した、Unityベースのアプリケーション「Vart A Mate」の利用方法を解説するコーナーのその2です。
今回は、VaMの基本的な使い方、そしてシーンを読み込みフィギュアにポーズを付ける方法、完成した3D画像を書き出す方法を解説していきます。

その2からの解説をわかりやすくするために、VaMの基本的な考え方を理解しておく必要があります。VaMは、その素晴らしい機能をつかうために「Plugins」(プラグイン)という「機能を拡張するためのファイル」をフォルダの中に収めて使います。このフォルダはVaMのexeファイルと同じフォルダの中にある、「AddonPackages」というフォルダの中にコピーしておきます。
すると、VaMが起動するときにそのファイルを読み込んで、その機能が使えるようになるというわけです。プラグインのファイルは、すべて拡張子が「.var」になっているので、覚えておきましょう。

では「AddonPackages」というフォルダの中に格納するファイルには、どのような種類があるのでしょうか。
服データもヘアのデータも、シーンのデータも、特定の機能を拡張するためのファイルもすべて「AddonPackages」にコピーして使います。そして拡張子は「.var」なのです。これはとてもユニークであると同時に、ちょっとわかりずらいところでもあるのです。

ではプラグインはどこで入手するのでしょうか。
VAM Hubというサイトで入手します。とてもアダルトなサイトなので、未成年の方は利用できません。VaMはアニメーション作成には強力なツールなので、アダルト以外の利用をする人のためのプラットフォームがあるといいのになあと思ってしまいます。

今回使うのは、klphgz様の「Standing Pose(001-256)」と、Acid Bubbles様の「Timeline v6.0.0」となります。

Daz Studioにたとえるなら、Standing PoseはDazショップでよく販売しているポーズ集です。
そして、Timelineは、Animate2のようなものですね。
どちらもVaMでは無料のツールです。

klphgz様の「Standing Pose(001-256)」
Eosin様の「Video Renderer for 3D VR180, VR360 and Flat 2D & Audio + BVH Animation Recorder v15」

VaMの基本操作~Viewウインドウ

それでは前回説明した、Creatorツールをクリックして、フィギュアのアピアランスを変更し、服を着せておきます。

Uキーを押して、メニューを表示します。Editモードにチェックを付けます。

この状態で単純にマウスのホイールを前後に動かすと、Viewウインドウで、フィギュアが大きく表示されたり、遠ざかった状態で表示されたりします。
これはあくまで見え方が大きく見えたり小さく見えたりするだけで、3Dの配置位置に変化があるわけではありません。

次に左右にフィギュアが見えるようにするためには、AキーとDキーを使います。
図はAキーを押し続けた状態で、フィギュアが右に移動するように見えます。

図はDキーを押し続けた状態で、フィギュアが左に移動するように見えます。

次に上下にフィギュアが見えるようにする方法です。
図はXキーを押し続けた状態で、フィギュアが上に移動するように見えます。

図はZキーを押し続けた状態で、フィギュアが下に移動するように見えます。

図はTabキーを押した状態です。
この状態では、マウスの動きに伴って見え方が変化します。そして決め位置でもう一回Tabキーを押すと動きが止まります。

この操作(tabキー)はとても慣れが必要なので、ちょっと要注意です。

トグルターゲットで3点セットのルートを表示する。

Uキーでメニューが表示されることは以前に解説しましたが、次にTキーを覚えましょう。
この操作はとても重要です。
以下、3点セットとは何かを説明します。

Window Camera…VaMにはCameraがデフォルトで1つあり、Daz Studioと同じようにViewウインドウ(作業ウインドウがViewウインドウです)とは別にカメラから見た画像を表示します。また、動画や静止画を書き出しするときにも、このカメラから見た画像を書き出します。
Window Cameraを設定するときは、Tキーを押してWindow Cameraを表示させ、アイコンの上をクリックします。

3Point Light…VaMはデフォルトでシーンの中に三点照明を持っています。

Person…フィギュアの大もとを表示します。このアイコンをクリックすると、フィギュアの詳細設定メニューが表示されます。

Person自体の位置移動

Personをクリックして、メニューを表示させました。

たくさんのメニューがありますが、「Move」はフィギュアの移動や回転などを操作するための詳細メニューです。図は、Yローテーションでフィギュアを回転させたところです。これはフィギュア自体が回転をしています。フィギュアの背中を見たいときなどは必須の機能ですね。
ちなみに、フィギュアの足元にあるギズモを回転させても同じようにフィギュアが回転します。

また、もとの位置に戻したい時は、0を選択してください。

Poseの付け方

VaMではポーズを付けるときは、「Pose Presets」メニューから行います。
詳細メニューの左上「Selected Existing」をクリックします。

左側のファイル一覧から、今回使用するklphgz様の「Standing Pose(001-256)」を選びます。
付けたいポーズをクリックすると、さっそく適用されます。

ポーンと適用されるので、とても気持ちがよいです。

画像の書き出し

では、WindowCameraを使ってこのポーズで静止画を書き出します。

Tキーを押して、WindowCameraアイコンをクリックしてください。
すると、WindowCameraが表示され、詳細メニューが表示されます。
WindowCameraのCamera Onにはチェックを入れないでください。

メニューからPluginsをクリックして選びます。

Pluginsの詳細メニューで、「Add Plugin」をクリックします。

Pluginが追加されました。
どのプラグインを使うのか、「Selected File」をクリックして選びます。

Eosin様の「Video Renderer for 3D VR180, VR360 and Flat 2D & Audio + BVH Animation Recorder v15」を左側のフォルダから選びます。
VRRender.cslistを選択します。

VRRenderのプラグインが追加されました。
Open Custom UIをクリックして詳細設定ウインドウを開きます。

まずRender ModeでFlatを選びます。

ここでを「VR180」や「VR360」を選ぶと180度・360度画像を書き出すことができます。
おもしろいので試してみてください。

縦横比を2:1、画像サイズを4Kに、Image FormatをPngファイルにしてみました。もちろんJpgにするもよしです。

詳細設定画面左上にファイルを書き出す決まりが記されています。

F9…静止画の書き出し
F10…アニメーション再生をスタートさせ連番静止画の書き出し
F11…手動でアニメーション再生をスタートさせた上で、連番静止画の書き出し

「Plugin」メニューから「Move」メニューに移ります。
カメラのギズモを動かすか、メニューの数字を操作して、Viewウインドウ右下にある、Cameraウインドウにフィギュアを映し出します。まずローテーションでカメラを被写体に向けるとよいでしょう。

「Flat Holizontal FOV」はカメラのレンズ切り替えです。値を動かすことにより、アップ用のレンズ、引き用のレンズに切り替えることができます。
カメラが被写体を向いたら、Pluginの詳細メニューから「Flat Holizontal FOV」で被写体を全身で捉えるのか、アップで捉えるのかを変更するとよいでしょう。

Tキーを押して、Personのルートを選択し、適当に動かして照明がきちんと当たるように微調整します。

Tキーを押して、3PointLightSetupから照明自体を動かしてもよいでしょう。

WindowCameraの表示サイズを大きくするには、「WindowCamera」のPluginsからVRRenderの詳細画面を開き、Preview Sizeを大きくしてみてください。

いい感じに照明が当たっているのが確認できましたね。

静止画の撮影

それでは、F9キーを押して静止画を撮影します。

ファイルはどこに保存されるのでしょうか。
VaMが格納されているのと同じフォルダの中にある
「Saves/VR_Renders」に保存されました。

表情の変え方

表情を変えたい時は、Dazと同じようにモーフを使います。
Tキーでフィギュアを選択し、「Female Morphs」メニューを選びます。

Categoryから「Pose/Head/Expression」を選ぶと表情モーフが出てきますので、適当なものを選んでください。

レンダリングして書き出した画像です。
すばらしいレンダリングエンジンであることがわかります。

管理人のコメント

Daz、Unityと続き、今回もVaMを紹介しています。
VaMのレンダリングも素晴らしいのですが、静止画レンダリングではやはりDazに軍配が上がります。

しかしこれがアニメーションとなると、一気にVaMの素晴らしさが際立ちます。

Beautiful3Dでは、次回、VaMのアニメーションを取り上げます。