Let’s play Kawaii dress-up with Daz Studio, and explain how to make a Kawaii image.

Daz Studio スポットライトを作る(応用編)

Daz Studioは何の操作をしなくても優秀な照明が配置したフィギュアや道具に光を当ててくれます。
この標準のライトをヘッドランプといいます。
今回は、このヘッドランプを切って、スポットライトを使い、フィギュアに焦点を当てる表現を解説します。例によって、このブログでは必要最低限の労力で絵を作っていく方法を取り上げますので、他のライト、たとえばDistant LightやPoint Lightについては取り上げません。Distant Lightはヘッドランプで代用可能ですし、Point Lightを使う用途はあまりないでしょう。

今回はこんな感じの絵を作っていきます。

フィギュアと背景の配置

今回は照明の配置の解説がメインテーマなので、フィギュアと背景の配置については省略します。
図のようにフィギュアを読み込み、適当なポーズを取らせ、背景にスタジオ的な空間を配置しました。
このPropsは「Scintillant Portrait Lights」という便利な照明のセットに「ポートレートスペース」という名前で含まれています。
とても使い勝手がよいので、背景が寂しいときに便利です。

Headlampを切る

Dazで自分で照明を配置するときは、まずこのヘッドランプを切るところから始めます。
どこにあるのかというと、RendersettingsペインのAllの中にあるAuto Headlampに切り替えがあります。ここで
Never…ヘッドランプを切る
When no scene lights…ヘッドランプオン
となります。

ヘッドランプをNeverにして、RendersettingsペインのEnviromentで「Enviroment mode」を「Scene only」にすると、照明がないので図のように真っ暗になります。(これでは作業ができないので、「Enviroment mode」を「Dome and Scene」にしておいてください。なおレンダリング時に、Scene onlyにしないDome(周囲の物体)の反射光の影響を受けて真っ暗にはなりません)

スポットライトの設置

図のように「Create」メニューから「New Spotlight」を選びます。

現れるダイアログボックスで、そのままAcceptをクリックして大丈夫です。

スポットライトが配置されました。
Sceneメニューでスポットライトを選択し、フィギュアに光が当たるように位置合わせを行います。

照明は普通にフィギュアと同じように扱うことができます。パラメーターペインのAllから「X軸のRotation」のスライダーを-90にセットし(数字を入力してもスライダーを動かしてもどちらでも可)、フィギュアの真上に照明を持っていきます。

上部にある十字矢印のTrancelate toolアイコンをクリックして、現れるギズモ(オブジェクトに表示される操作キーのようなもの)の図の囲いのある部分をドラッグして上下の位置を微調整します。
この操作は、パラメーターペインのAllから「Y軸のTrancelate」のスライダーを動かしても同じ効果になります。
私は数字でぴっちりと決められるので、スライダーに数字入力をするのが好きですが、直感的に作業したい場合はTrancelate toolアイコンをクリックして、ギズモで操作するとよいでしょう。

真上からスポットライトを当てても、顔は影になるので、スポットライトを少し人物の前に持っていき、斜めから光を当ててみます。
今度は「Top View」にして、人物の前にスポットライトを持っていきます。ギズモを操作して、スポットライドを人物の少し前に持っていきます。

今度はパラメーターペインのAllから「X軸のRotation」のスライダーを-75にセットし、顔にも光が当たるようにスポットライトを斜めに向けてみました。
このように微妙な調整をしたいときは、数字で操作した方がよいと思います。私はいつも落書きメモを開いて忘れないようにセットするたびにスライダーの数字をメモしています。あの数字はよくないからこの数字にしてみようみたいな感じです。

照明の強度を調整する

Dazの照明でわけがわからなくなるのは、デフォルトの照度が非常に弱いことです。なので、照度を調整します。
使うのは、図で囲った二か所だけです。
Lightペイン「All」の一番下にある

  • Lumen…照度(照明の強度)の調整
  • Temperature…色温度(色味、昼光色と暖色のように照明の色味)の調整

この二か所のスライダーを動かしてみてください。

ここも数字で入力するのがよいと思います。

ルーメンについては下記参照
太陽光…32,000~100,000R
100ワット白色電球…1500R

色温度については下記参照。
12000K…青い空
5500K…日中の太陽光
2800K…100ワット白熱電球

今回は、80000ルーメン、3000Kと数字を入力してみました。

照明を選択していると、図のように光が当たっている範囲に線が表示されるので、わかりやすいです。
いい感じのスポットライトになりましたね。

もう一か所調整したいパラメーターは影に関する部分です。
こちらは、Shadow typeです。Deep Shadowの選択で、影がくっきりと表示されます。

管理人のコメント

今回の記事で、スポットライトの使い方がわかると、絵の表現力がぐっとアップすることがわかっていただけたと思います。

照明はフィギュアと同じように自分で動かして光跡を確認しながら対象物に当たる光の具合を調整していきます。そこで、3Dオブジェクト(今回は照明)を動かすという技術が必要になってきます。
今回やったように、パラメーターの数字入力と、Trancelate toolアイコンをクリックしてギズモをマウスでドラッグする両者を、操作しやすさに応じて使い分けるとよいでしょう。よって、この操作に習熟する必要があります。

また、デフォルトでは照度が非常に弱いので、照明の機能がバグで働いてないんじゃないのと勘違いして、使うのをやめてしまう人も多いと思います。lightペインが下の方にあって、なかなか気づきにくいのかもしれません。
まずは場所を確認しておきましょう。